『プラダを着た悪魔2』20年経って変わったもの・変わらないもの
- 悠平 田中
- 5月10日
- 読了時間: 5分
こんにちは、脚本家プロレスに参加させていただく本園栞です。
今回は作品紹介ということで『プラダを着た悪魔2』を取り上げさせていただきます!
5月1日に公開されたばかりの本作、早速見てまいりました。
公開直後で大変恐縮ですがネタバレを多数含んでおりますので、お気を付けください。
大ヒットした前作からちょうど20年後、かえってきた『プラダを着た悪魔』。
変わらぬラグジュアリー感。煌びやかで華やかで美しくて格好良くて。でもシビアな世界。
そんな雰囲気は残しつつも、業界や人の価値観は20年間分変化していて、
出版業界の縮小に伴う度重なる予算削減、
雑誌の発行部数ではなくデジタル記事のPV数を追い求めている姿には、
切なくなる瞬間がたくさんありました。
ネットを見ると賛否両論あるようですが、私はしっかり楽しみましたので
個人的な感想を語らせてください。
★人って変わらない
前作から20年経ち、出版業界だけではなく、それぞれの登場人物にも変化がありました。
新卒の駆け出しアシスタントだったアンディはジャーナリストとしてキャリアを積み、
権威ある賞を受賞するまでに。結婚こそしていないけれど、子供もいる。
ミランダは今もなお雑誌『ランウェイ』のトップに立ち続けながらも、
時代に合わせてコンプライアンスを意識するようになり、
なんと、かつてはアンディに投げつけていたコートを自分自身で片づけるように
なっている。
ただ、「20年経っても根本の人間性って変わらないな」と思ったシーンが
あります。
それはアンディがパートナーであるピーターと喧嘩になるシーン。
不動産業界で働くピーターに対してアンディは
「ジャーナリズムはアパートメントより大事」と言い放つ。
このセリフ、前作の“青いベルト”のシーンと通ずるところがあると思いませんか??
2つの青いベルトを見て悩むミランダを見て、
「2つのベルトが全く一緒に見える」と笑った、あのシーンです。
世の中を自分の物差しでしか測れない、
そんなアンディの人物像が2作に共通して描かれているなと感じました。
そんな視聴者をハラハラさせるような言動も魅力的なキャラクターを描くうえで
欠かせない要素なのだと、改めて勉強になりました。
※余談ですが、喧嘩して距離を置いていたピーターに対してアンディが、
「人間は完璧じゃない。でもこのまま完璧じゃなくてもよくない?」
と言ってまた二人がヨリを戻すことになったシーンがあります。
個人的には「おいおい、ピーターそれでいいのか?一言謝ってもらったら?」
とツッコみたくなってしまいました…笑
★ナイジェルがカッコよすぎる
これはもう言わずもがなって感じですね。
前作でもアンディを陰で支えていたアートディレクター。
今作ももう、とにかくカッコイイ。
私は今作で2回泣いたのですが、どちらもナイジェルのシーンでした。
このナイジェルのカッコよさも、20年間“変わらなかった”からこそだと思います。
時代が変わって、紙媒体からデジタルになっても、ミランダからどれだけひどい目に
合わされても、ずっとミランダのそばで支え続けた。
雑誌『ランウェイ』が存続の危機に陥ってもナイジェルは動揺せず(動揺した姿を見せず)、“アートディレクター”としての仕事を全うするのみ。
そんな職人気質で頑固でありながら、愛情深い、そんな彼の存在によって、
この作品が愛にあふれた素敵な作品になっていると思います。
★人生の引き際
今作の中で、ミランダが「引き際ってどうすればわかるの?」と悩むシーンがあります。
ミランダはおそらくもう70代。
運転免許の返納も考え始めるくらいの年齢のはずです。
正直、冷静に考えると、「そろそろ引いてもいいんじゃないか?」という気持ちが
少しありました。
若者の立場からすると、
「上が引退しなかったら、いつまでも下が詰まって進めない」じゃないですか。
でもミランダほどのカリスマは他にいないし、映画の視聴者としても、
ミランダにはまだまだトップで輝き続けていてほしい。
葛藤ですね。
と、グルグル頭の中で考えながらも、前作と同様、ミランダが素になって等身大に
悩むシーンにグッと引き込まれてしまいました。
まさに、キャラクタの二面性、「憧れ」と「共感」がミランダにはあるなと思います。
悩んだ結果、ミランダがどのような選択をするのか、まだご覧になってない方は
ぜひ劇場でご覧ください!
20年ぶりの続編、とても楽しませていただきました!
※余談ですが、先月ミラノに旅行にいっており、
たまたま『プラダを着た悪魔2』のプロモーションを見ることができました!
ミラノは本作のロケ地になっており、偶然にも良いタイミングで訪れることができたなと
感動しております。
(前作はパリ、今作はミラノがコレクションの場所として描かれていました。
ファッションの街としてもアップデートしている、ということなんでしょうか…)


最後に。
脚本家プロレス2026まで1か月を切りました!
2026年5月30日・31日、ぜひお越しください!

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