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映画『3 idiots(きっと、うまくいく)』から学ぶ、小道具の使い方

こんばんは!


来たる5月30日・31日に開催されるイベント「脚本家プロレス」に参戦する齊藤です。


突然ですが、いい脚本とはどのような脚本でしょうか?


いい脚本をいい脚本たらしめる要素はたくさんありますが、その中のひとつである「小道具」に着目してみたいと思います。


ということで、今回取り上げる映画は、人生で凹んだときに元気をくれるボリウッド映画、『3 idiots(邦題:きっと、うまくいく)』。


この記事では、こちらの映画のあらすじに加え、今作に出てくる小道具に着目し、「グッとくる小道具の使い方とは?」について書いていきます。



『3 idiots(邦題:きっと、うまくいく)』のあらすじ


エンジニアになることがすべてではない。好きなことをすればいいー

インドの名門校に通うエンジニアの学生3人が、色々なジレンマ(学長からの圧力、友達の自殺、両親との対立、家計を支える責任感などなど)を抱えつつも、周りから強いられたエンジニアというレールを進むのではなく、自ら道を切り拓けばいいと教えてくれる映画です。

 

この映画では、エンジニアになることを否定しているのではなく、あくまでもエンジニアは1つの選択肢にすぎないとした上で、主人公のランチョーが持ち前の技術力を駆使して周りを助ける姿を描くことで、エンジニアに対する敬意も描いているところが素敵な作品です。


苦境に遭遇したときは、ランチョーのように、胸に手をあて「All is well... all is well...」と言い聞かせたいものです!(何のことを言っているかは、観たらわかるはず...!)

 

『3 idiots(邦題:きっと、うまくいく)』から学ぶ、効果的な小道具の使い方


脚本では、よく「セリフで語らせすぎないほうがいい」と言われます。

しかし、「じゃあ、セリフを言わずにどうやってキャラクターの心情を描けばいいの?」という疑問が浮かびます。


「セリフを言わずにどうやってキャラクターの心情を描くのか?」

...

方法は色々ありますが、その1つが小道具。

そう、ズバリ、効果的な小道具はセリフを代弁してくれるんです。


小道具がセリフを代弁するためには、まず冒頭シーンで小道具を登場させて、小道具の意味を視聴者に伝える。

そしてラストシーンで小道具にセリフを代弁させる。

だから、効果的な小道具は、「小道具を○○したらXXを意味する」が明確なんですよね。


たとえば映画『3 idiots(邦題:きっと、うまくいく)』の場合...

効果的な小道具として、「宇宙でも使えるペン」が登場します。

なぜ効果的かというと、「小道具(=宇宙でも使えるペン)を○○したら(=渡したら)、XX(=その学生は自分よりも優秀だと認めたこと)を意味する」ということが明確に描かれているから。

 

というのも、冒頭シーンで学長は、学生に向かって演説を行ないます。

演説の中で、宇宙でも使えるペンを学生に見せ、「このペンはどんな角度でもどんな気温の中でも使える優れたペンで、学生時代に前任の学長からプレゼントされたものだ」と自慢。

そして学長は、前任の学長にならって、自分よりも優秀だと認めた者にこのペンをプレゼントすると宣言します。


しかし、競争社会の中で「他人を蹴落としてでも勝ち抜いて成功者になれ」と教える名門エンジニア校の学長に対して、主人公のランチョーは「それは間違っている。優秀だったら成功はついてくる。人生、好きなことをすればいい」と立ち向かいます。

 

そんなこんなで、冒頭、2人は敵同士の関係にありましたが、学長の娘の危機をランチョーが持ち前の発想と技術力で助けたことから、学長はランチョーのことを認め、泣きながらランチョーにこのペンを渡すのです。


このシーンで学長は多くを語らないものの、小道具のペンを渡すということが何を意味するかを事前に知っている視聴者としては、学長がランチョーにペンを渡す行為を見るだけで、学長が密かにランチョーを自分よりも優秀だと認めて感謝していることがわかります。


▽「宇宙でも使えるペン」を学長がランチョーに渡すシーン

 (映画『3 idiots(邦題:きっと、うまくいく)』より)

 

セリフで語るのではなく、小道具で語る。

ぜひ実践していきたいですね!

 
 
 

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