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脚本における「月が綺麗ですね」みなまで言わない、愛のセリフの中に

脚本家プロレスの倉持です!2026年も 脚本家プロレスの開催が決定しました!

それに伴って、脚本についてあれこれ考えてみるバトン形式のコラムが進行中です。

今回私が取り上げるのは、セリフについて。

行間が美しいと言われる日本語。みなまで言わない愛のセリフを紹介します!


「網戸、直しておいたよ」(脚本:坂本裕二) ドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』 (2021年)

元夫たちが、とわ子(松たか子)の家に来ては、不器用ながらも網戸を直したり、日常の些細な不具合を解消したりします。


坂元脚本の真骨頂である「生活のディテール」です。別れてもなお、彼女の生活がスムーズに回ることを願う。このセリフには「君の日常が脅かされないように、僕はまだ君の味方でいたい」という、執着を超えた親愛の情が込められているように感じます。


派手な愛の告白よりも、日常のメンテナンスを引き受けることの方が、継続的な深い愛情をリアルに物語る、大人の脚本術です。


「起きろ、ブス。朝だぞ」(脚本:宮藤官九郎) ドラマ『不適切にもほどがある!』 (2024年)


昭和の頑固親父・市郎(阿部サダヲ)が、愛娘の純子(河合優実)を叩き起こす際の日常的なセリフです。物語後半、彼らが辿る運命が明らかになる中で、このセリフの重みが一変します。


一見すると不適切で乱暴な言葉ですが、その裏には「明日も明後日も、こうやって君を起こす朝が続いてほしい」という、祈りにも近い愛情が潜んでいるように感じませんか?


ドラマタイトル通り、不適切とも思える「暴言の皮」を被せることで、剥き出しの「愛」よりも、むしろ親子のかけがえのない絆を強調させています。


どうでしょうか?みなさんの好きなセリフにも、きっと“みなまで言わない”素敵なものがあるはず。 とはいえ感じ方は十人十色ですから、「あれはこんな意味のはず!」「いや、こんな意味だと思う!」といった話し合いが生まれるのも、行間を読ませるセリフの醍醐味ですよね。

脚本家プロレスでは、映画や朗読劇だけでなく、そんなご来場いただいた皆さまも一緒になって想いを巡らせられるような企画も用意しています!


ぜひ当日会場で一緒になって盛り上がってください!

 
 
 

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